無造作に社長の通帳を調べていいのか!?
ある法人の調査で、社長からの借入金(社長が法人に貸しているお金、この場合は、大半が社長が親族から借りたお金を、法人に貸しているものでした)が、決算書に多くあることを理由に、調査官が社長の口座を反面調査(税務職員が銀行に直接問い合わせすること)と言い出しました。
私が、「法人の調査で、それもこちらが調査協力しているのに、社長の私物である通帳を銀行に照会をかけて調べるのはおかしいだろう」と反論しても、
「自分は権限を持っている」と言い張り、調査官の上司も「当然調べます」と、平然と言いました。
私は、署長、副署長、総務課長に次の説明をして欲しいと書面を送りました。
- 国税通則法には、調査の対象は「法人の事業用の物件」と定められているが、例えば法人の収入が社長の口座に入金されている疑いがあるなどの立証もせずに、社長の通帳が私物ではなく、法人の事業用とする根拠
- 税務運営方針には、反面調査は「やむを得ない場合に限って行う」と定め、租税法の権威者である金子宏氏は、反面調査は「本人調査で資料が得られない場合に行うべき」旨を述べておられるが、こちらが調査協力をしている現状で、反面調査をする「やむを得ない」理由
後日、前述の上司から社長の口座の調査はしないとの連絡がありました。

